2026.06.10
ペリカン石鹸にできること。
part3. 新ジャンルへの挑戦
ホテルアメニティ『プロバンシア』、ボディスクラブ。固形せっけんを超えた、新たなチャレンジ
“洗う”という昔ながらの所作にも、さらなる変化が訪れています。ますます多様化するせっけんの世界で、『ペリカン石鹸』が挑みはじめた新たなジャンルとは?
戦後日本の復興の中で公衆衛生に貢献し、高度経済成長とともに、日本の家族を支えてきたせっけん。やがて時代の変化と共に、『ペリカン石鹸』の在り方も進化してきました。他のせっけん工場が淘汰された後も、自社工場で固形せっけん作りを続け、ヒット商品を次々に世に送り出してきた『ペリカン石鹸』の次なる展開を、代表取締役社長・渋井 伸和(しぶい のぶかず)に聞きました。
固形せっけんが、液体ソープへとシフトチェンジ。さらに、個人がそれぞれの洗浄アイテムを選びとる時代に
ーせっけん業界の苦境を乗り切って、新発想の“パーツケア”アイテムにチャレンジしたプロセスを、Part2で伺いました。
渋井:せっけん業界が大きく変革を迫られたのが、2000年ごろ。『ペリカン石鹸』は自社工場を持っていたことと、せっけんは白いものだ、という常識を覆した新機軸の黒いせっけん『泥炭石(でいたんせき)』が売れ始めたことなどがあって、次なるチャレンジができたのですが、他のせっけん工場はどんどん淘汰されてなくなってしまい、国内製造のせっけん業界全体が元気をなくしていたんです。
その理由は、液体のシャンプーやボディソープが普及し始めたということが大きかったと思います。90年代になると、大きなポンプ式の容器を使った液体の洗浄アイテムが主流になってきて、お風呂場にはシャンプー、リンス、ボディソープと3つのボトルが並ぶようになってきました。
写真左から:
【WEB限定】トリプルC バス&シャワージェル/1,320yen(in tax)
【WEB限定】トリプルC コンディショナー/1,320yen(in tax)
【WEB限定】トリプルC シャンプー/1,320yen(in tax)
▼「ペリカン石鹸にできること。part1. ロングセラーの誕生」はこちら
▼「ペリカン石鹸にできること。part2. パーツケアとイノベーション」はこちら
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渋井:かつては固形せっけん一つで、何でもまかなっていたわけです。それが、髪を洗う・からだを洗う・洗濯する・台所用など、それぞれ専用の洗浄剤が登場して、みんながそちらにシフトし始めたので、固形せっけんの消費量が落ちてきた訳です。
さらに化粧品やスキンケア商品の発達によって、洗顔料やクレンジングの商品も多様化しました。洗顔せっけんも個人が自分の肌質に合わせて選び取る時代になってきたので、家族全員が同じアイテムを使う、なんていうこともなくなってきましたね。
また、洗浄アイテムの個人志向が進むにつれて、購入するチャンネルも変わってきました。かつて固形せっけんがさかんに使われていたころは、お歳暮でもらうか、百貨店で買うか、というスタイルだったのですが、さまざまなアイテムを横並びで比較して買えるスーパーマーケットやドラッグストアが台頭し、細分化しているニーズを満たせる場として、ますます進化しています。さらにネット通販も登場したので、『ペリカン石鹸』も2004年ごろにはオンラインショップをスタートさせました。
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固形せっけんメーカーならではのメリットを活かして。洗うだけでなく、洗いながらケアできるスクラブ商品を開発
ー細分化するニーズに対応する形で、さまざまな発想のアイテムにチャレンジしたのですね。
渋井:個々人のニーズにきめ細かく応えられるのは、まさしく『ペリカン石鹸』の強みだったんです。自社工場があるので、マーケティングや企画の人間が発想したことやユーザーからの声が、すぐに形にできる。そんな中で生まれてヒットしたのが、パーツケア発想の商品群。背中を洗う『For Back(フォーバック)』や、おしりに特化した発想の『恋するおしり』シリーズなどでした。
それと並行して、スクラブせっけんの商品開発も始めていました。パーツケアとはまた違った、使用目的が明確な商品設計をしようということで、アイデアを出し合って。私たちに何ができるだろうか、どうしたらお客さまのお肌の課題を解決できるだろうかと議論をしていく中で、強みである固形せっけんならではのメリットを活かすには、スクラブ入りの商品が良いのではないか、ということになりました。
ー液体のソープだと、スクラブを入れることができませんね。
渋井:そうなんです。固形のせっけんなら、自在にスクラブを混ぜ込むことができるんです。それに、洗いながらスクラブでケアすることができるのは大きなメリット。時短にもなりますし、アイテムをいろいろと揃えなくても、せっけん一つあればケアできる。直接お肌に当てて洗える“なで洗い”が出来るように考えられたものなど、いろいろと工夫して開発したことが、『恋するおしり』や『二の腕を洗う重曹石けん』などのヒットにつながりました。
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ジャータイプのボディスクラブにも、固形せっけんの技術が生きて。スクラブ自体が泡立つ“せっけんスクラブ”も開発
渋井:スクラブ入りの固形せっけんに加えて、ジャータイプのスクラブも発売しています。スクラブには、さまざまな原料を吟味して配合していますが、とくに『恋するおしり 石けんスクラブ』は、生分解性が高くお肌に残りにくい植物由来の「せっけん素地」を細かく砕き、スクラブ剤として配合した“せっけんスクラブ”を独自に開発して使用。ガンコな古い角質を落とし、なめらかなお肌へ洗い上げるうえ、さらにお湯を加えると、モコモコな濃密泡に変化するという新感覚の使い心地を実現しました。
ただし、このせっけんスクラブはいろいろと技術的に難しい問題が山積みで、完成までに3年半くらいの年月を要しました。
また、バリスタが選んだコーヒーの絞りかすを再利用した『バスプレッソ コーヒーボディスクラブ』も、さまざまな性別・年代から人気です。極上のほろ苦いコーヒーの香りが楽しめて、心地よくバスタイムが楽しめます。こちらも、完成までに3年くらいかかったこだわりの商品です。
写真左から:
バスプレッソ コーヒーボディスクラブ/2,200yen(in tax)
恋するおしり 石けんスクラブ/1,980yen(in tax)
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他社がやらないこと、できないことにトライ。今後の『ペリカン石鹸』にも期待!
ー最後に、これからの『ペリカン石鹸』について、ひとことお願いします。
渋井:自社工場も持つメーカーとして、やはり他にないものをきちんと開発していきたい、と考えています。いま、世の中にはたくさんの“洗う商品”があふれていますが、その中でも、他社がやらないこと、出来ないことにじっくりとトライし続ける。そして、“洗うこと”に、新しい価値や楽しみ、喜びなどをプラスしていくということが重要なのかなと。
企画や、工場の開発・研究部門など、たくさんのスタッフの力を借りながら商品開発を続けていますが、その根底には、“洗う時間”というものの価値をより高いものにしたいよね、という共通認識があると思っていますし、そういった気概は、きっとお客さまに届くだろうと思います。
恋するおしり 石けんスクラブ/1,980yen(in tax)
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ペリカン石鹸にできること。part1. ロングセラーの誕生
ペリカン石鹸のヒストリーを紐解く。いままで、そしてこれからのせっけんの役割とは?
戦後日本の復興と共に歩んだ、『ペリカン石鹸』の歴史。せっけんという日用品を通して、日本人の生活が見えてくる…。黎明期からロングセラー商品の誕生秘話までを、代表が語ります。
▼「ペリカン石鹸にできること。part1. ロングセラーの誕生」はこちら
ペリカン石鹸にできること。part2. パーツケアとイノベーション
せっけん業界に新風を巻き起こした着想と、それを実現させた技術力
ライフスタイルが多様化し、せっけんの消費動向も大きく変わってきた2000年ごろ。当時驚きを持って迎えられた黒いせっけん『泥炭石(でいたんせき)』を開発して大ヒット、時代の波に抗った『ペリカン石鹸』が、次に打った「パーツケア」という一手とは?
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PROFILE
渋井 伸和(しぶい のぶかず)
株式会社ペリカン石鹸 代表取締役社長
2010年に株式会社ペリカン石鹸に入社。副社長を経て、2016年代表取締役社長に就任。固形せっけんにできることを模索していく中で、パーツケアの商品を提唱。『恋するおしり』のシリーズ大ヒットに繫げる。趣味は料理。
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