2025.05.30
自社工場が発信。地元・埼玉県ならではのブランド、P's rootsへの想い

ペリカン石鹸の大きな強みは、自社工場で丁寧なモノづくりをしていること。埼玉県・深谷市に位置するその工場が発信しているのが、地元ならではのブランド『P's roots(ピーズルーツ)』です。地域の素材の魅力をソープに活かす新しい試みについて、誕生に携わったスタッフに聞きました。

ピーズルーツへの想い

『ペリカン石鹸』の原点を辿るモノづくり。埼玉県の魅力を活かした地元コンシャスなブランド『P's roots』

洗う時間を通して、「毎日の小さな幸せ」を提案してきた『ペリカン石鹸』。真っ黒な炭のせっけん『泥炭石(でいたんせき)』や、パーツケアの『恋するおしり』、ホテルアメニティから火がついた『プロバンシア』など、個性的なシリーズを手がけてきました。
そんな『ペリカン石鹸』が、2022年から手がけているのが、『P's roots(ピーズルーツ)』のシリーズです。『P's roots』は、P=ペリカン石鹸、roots=原点の意味を持っており、ペリカン石鹸の原点でもある自社工場でのモノづくりにスポットを当てたブランド。埼玉県・深谷市の緑豊かな工場で、地元の原料・地元の人材を活かしてつくられています。

写真左から:
ピーズルーツ 米ぬか酵素洗顔パウダー/2,970yen(in tax)
ピーズルーツ 茶葉・ビタミンC洗顔パウダー/2,970yen(in tax)
ピーズルーツ ラベンダーハンドソープ/1,650yen(in tax)

▼「P's roots シリーズ」はこちら

『P's roots』開発の舞台となったのは、埼玉県・深谷市の自社工場。豊かな土地で、地元に根づいた人と物がかたちづくる、豊かな時間

『ペリカン石鹸』の創業地は東京・新橋ですが、その後埼玉県に設立した自社工場で、長らく研究や開発を手がけてきました。実はせっけんのメーカーはいくつもありますが、自社工場を持ち、自らせっけんの生産をすることができるのはほんの数社。希少な日本製のせっけんを生産できる小回りの利く工場として、自社ブランドはもちろん、大手化粧品会社のOEMなども積極的に手がけてきました。
そんな『ペリカン石鹸』の自社工場から挙がったのが、地元循環型のお肌にも環境にも優しい、新しい洗浄アイテムができないものか…という発想。他には真似のできない特別なラインアップ、『P's roots』が誕生しました。

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埼玉県内の天然由来素材を再発見。今までにない、洗う時間を演出できる3アイテムが登場!

『ペリカン石鹸』の自社工場が位置する埼玉県は、都心との近さで見落とされがちですが、豊かな自然も昔ながらの文化も息づく場所。長い歴史をもつ、たいへん魅力的な土地です。ここに働く社員の口コミを活かして生まれた『P's roots』は、そんな埼玉の魅力を余すところなく表現したブランド。地場の名産品の生産現地に足を運び、生産者とのコミュニケーションから生まれる出会いを大切に、商品を生み出しています。さらに、今まで利用されていなかったものや、捨てられてしまっていたものの中から、肌にとって良いとされる原料を再発見。有効活用することで、さらなる好循環が派生しています。
工場で働くスタッフは、埼玉県出身や在住の人がほとんど。地元愛も職場愛も強く、みなでレクリエーションのイベントを企画することもよくあるそう。アイディアと愛がこもった商品が生まれる土壌は、こんなところから育まれるのかもしれません。

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『P's roots』シリーズの誕生に欠かせないのが、品質管理部の存在。工場で素材の開発と研究を手がけ、中心的な役割を担った3人に話を聞きました

ー品質管理部のみなさんは、工場で、どのような役割を担っていますか?
北川(写真左):新しい商品の開発や、試作などを担当しています。一日中、試作室から出ないことも多いですよ。
近藤(写真右):僕も同じで、開発したものを商品化するまでにもっていくのがメインの仕事です。
井之浦(写真中):先輩方と一緒に試作することも多くて。相談しながら、楽しんでつくっています。

ーいい雰囲気ですね。楽しい職場という感じです。
井之浦:ほんとに個人的な趣味として、『ペリカン石鹸』に入る前から、もともとせっけんが大好きなんです(笑)。もう見てるだけで楽しい。家でもすごくいっぱい集めていてお風呂に置いたり、見たり飾ったりしていて。だから、もうせっけんを開発するなんて、私のようなせっけんオタクにとっては楽しすぎるんです(笑)。

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お肌のために、地元産の副産物にとことん向き合って。研究スタッフが語る、『ピーズルーツ 米ぬか酵素洗顔パウダー』誕生まで

ー『P's roots』は、3種類の商品がありますが、それぞれについて教えてください。
北川:『ピーズルーツ 米ぬか酵素洗顔パウダー」は、美味しいお米を丁寧につくっている農家さんが地元にいることから、捨ててしまうことも多い米ぬかを再利用できないか、というプロジェクトに発展。実際に米農家さんに伺って、話を聞いたり農作業も見せてもらったりして、米ぬかを洗顔料に使えないかという可能性を探りました。米ぬかはそのままでは粒子が粗いので、原料を粉砕して手作業でふるいにかけ、洗顔に適した優しい粒子にしたり、処方を考えたり。試行錯誤のうえ、製品化にこぎ着けた、思い出深い商品です。
近藤:皇室への献穀米にも選出された、谷津田米(やつだまい)というお米がつくられているのが、比企郡(ひきぐん)の滑川町(なめがわまち)というところ。お米由来のぬかには、保湿の働きがあります。また、毛穴の汚れを落とす洗浄補助作用もあるので、日本では昔から美容法として用いられてきたんです。
井之浦:洗い上がりは突っ張らずにしっとり。吸着ねばり泡で、お肌を優しくマッサージしながら汚れを落としてくれる感覚です。

ピーズルーツ 米ぬか酵素洗顔パウダー/2,970yen(in tax)

狭山茶の微粉末をたっぷり使用した『ピーズルーツ 茶葉・ビタミンC洗顔パウダー』は、埼玉県からも表彰された逸品

近藤:『ピーズルーツ 茶葉・ビタミンC洗顔パウダー』は、狭山(さやま)市の名産品、狭山茶を使った洗顔パウダーです。横田園という老舗のお茶屋さんのお茶を原料にしています。
北川:秋冬番茶(しゅうとうばんちゃ)っていう、渋みが強めで飲料用では余りがちなお茶があるんです。でもカテキンがたっぷりで、お肌にはうれしい原料になるというところに着目した商品。茎などを丁寧に取り除いて、抹茶を引くように微粉末にしたものを混ぜ合わせて、処方を組んでいます。
井之浦:お茶をたっぷり配合しているので、泡立てると泡も緑色になるくらい。香りも、抹茶そのもののようです。毛穴の10分の1くらいにまで細かく粉砕したマイクロ茶葉が、肌のキメの凹凸にまで潜り込んで、くすみの原因となる汚れをかき出します。だから、ワントーン明るい肌に仕上げてくれるんです。
近藤:「埼玉県新商品AWARD 2024」という、埼玉県の魅力を発信する新商品に与えられる賞で、工芸・雑貨カテゴリーの中から最高賞の大賞をいただきました。

ピーズルーツ 茶葉・ビタミンC洗顔パウダー/2,970yen(in tax)

水の代わりにラベンダー水をたっぷり配合。苦労を重ねてやっと完成した『ピーズルーツ ラベンダーハンドソープ』

井之浦:『ピーズルーツ ラベンダーハンドソープ』は、嵐山町(らんざんまち)が管理している「千年の苑ラベンダー園」のラベンダー水を使用しています。
近藤:観光地として人気の場所で、そこではラベンダーを使って精油をつくっていたりするのですが、その工程で出てくる芳香蒸留水は使い道がなくて余っている、というところから始まった商品です。この蒸留水を使ってハンドソープをつくったらどうだろう、というアップサイクルの発想ですね。
もともと、液体のハンドソープというのは、水にせっけんや洗う成分が溶けているというイメージなのですが、この水をラベンダー蒸留水に置き換えるということで、試作を始めました。
井之浦:普段は精製水をベースにつくるのですが、ラベンダー蒸留水はかなり難しかったです。やはり精製水とは違って、粘度が出にくかったり…。部内でかなりいろいろと時間をかけて工夫しました。また、ラベンダーの香りを邪魔しない原料を使い、配合をいろいろと試して、くり返し微調整を行った結果、素晴らしい香りの商品が完成したと自負しています。
近藤:こちらの商品も、「埼玉県新商品AWARD 2024」工芸・雑貨カテゴリーで、金賞を受賞しています。

ピーズルーツ ラベンダーハンドソープ/1,650yen(in tax)

素材をじっくりと研究、それを製品にするチカラ。自社工場だからこそできたこと

ーそれぞれの商品を開発するのに、どのくらい時間がかかっているのでしょうか?
井之浦:研究だけで約半年くらいでしょうか。企画から考えて製品化に至るまでは約一年かかっていると思います。試作だけならビーカーの中ででもできますが、製品化に向けて、さまざまなテストをクリアしたり、原料を確保したり、さまざまな課題もありました。

ー企画チームのアイディアを形にしていくうえで、研究部門としての苦労もあったのではないかと思います。
北川:企画チームからは、「化学のことはわからないけれどこうしたい」などといった要望があることも。それを何とかしようと原料メーカーさんに相談すると、「それは無茶ですねー」なんて言われたりします(笑)。 でも、企画も研究開発も自社内のことなので、とことん話し合って、よりよいものをつくろうという目標が共通しているんです。だから『P's roots』も、多少時間がかかっても仕方ないし、新しい材料もどんどん使って試作してみよう、という感じでトライしました。もし他社に製造を依頼していたら、コストの面でも時間の面でも制約がでてくるので、ここまでこだわってつくるのは難しくなると思います。「できない」とか「難しい」とか言う前に、「やってみよう」というのがまず第一。それは会社全体が持っている、ムードでもありますね。

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「埼玉県新商品AWARD 2024」でダブル受賞!『P's roots』シリーズ

埼玉県内の事業者により1年の間に発売された新商品を、「工芸・雑貨」と「食品」2つのカテゴリーに分け、それぞれからNo.1を決定する『一般社団法人埼玉県物産観光協会』主催の「埼玉県新商品AWARD 2024」で、『P's roots』の2アイテムがダブル受賞しました。

▼「埼玉県新商品AWARD 2024でダブル受賞!『P’s roots』シリーズ」はこちら

vol.1
ペリカン石鹸・埼玉工場のモノづくりから誕生! 『P's roots』シリーズLINE-UP

『ペリカン石鹸』埼玉工場が発信!地元の天然由来素材を活かした、心にも、お肌にもうれしいこだわりのブランド、『P's roots(ピーズルーツ)』の魅力を紹介します。

▼「ペリカン石鹸・埼玉工場のモノづくりから誕生! 『P's roots』シリーズLINE-UP」はこちら

P's roots 米ぬか酵素洗顔パウダー

ピーズルーツ 米ぬか酵素洗顔パウダー
¥2,970(税込)

茶葉・ビタミンC洗顔パウダー

ピーズルーツ 茶葉・ビタミンC洗顔パウダー
¥2,970(税込)

ラベンダーハンドソープ

ピーズルーツ ラベンダーハンドソープ
¥1,650(税込)

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